宇宙こぼれ話

虎野 第5回 「宇宙開発の未来」と「希望」

「宇宙開発の未来」と「希望」

 第5回の今回は、据え置いてきました「宇宙開発の未来」と「希望」を併せて書いてみます。
 前回のお話のような厳しい現実はあるものの、全体的な方向として、宇宙開発は進展していくものと思います。
 そこで、現在予想されている未来の宇宙開発はどのようなものかを希望も含め掲載したいと思います。

宇宙往還機

 簡単に行ける宇宙旅行、スペースシャトルの代わりの地球低軌道への移動手段として、現実味が帯びてきております。ヴァージン・ギャラクティック社(左図)はまもなく民間初の宇宙旅行を行う予定です。

宇宙往還機

宇宙エレベーター(軌道エレベーター)

 ロケットを使わずに宇宙空間(地球周回軌道)で出る方法の一つとして理論的な提言がなされましたが、最近の材料技術、土木建設技術の進歩により可能性が出てきました。
 現実に、(株)大林組は宇宙エレベーターの建設構想を広報誌に発表したようです。
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20120221-OYT8T00391.html
http://www.obayashi.co.jp/press/news20120220

宇宙エレベーター(軌道エレベーター)

月面基地

 あまりにも有名なので書くこともないのですが、月を中継基地として外惑星や太陽系外へ向かうことや数千人から数万人が居住可能な宇宙ステーション(第2回を参照方。)建設のための材料を取得する等の利用方法が考えられています。

月面基地

火星基地

 太陽系の中で最も地球に似た惑星です。もっとも、似ていると言ってもそのまま居住することはとてもできませんが、居住可能な惑星にするには最も適しています。

火星基地

更なる深宇宙へ

 人類は、このまま滅びなければ、そのうち太陽系外の宇宙へ進出することでしょう。そこにはどのようなものが待ち受けているのでしょうか?どのような惑星やどのような生き物がいるのでしょうか?人間の想像もつかないものかも知れません。
 そこには戦争も疫病も飢餓もない理想の世界かも知れませんし、そのころの人類ならば、きっとそのような世界を作ることができるかも知れません。

更なる深宇宙

 個人的には、このような理想の楽園であって欲しいものだと思っています。

更なる深宇宙

 その未来を作るのは貴方であるし、貴方の子孫でもあるのです。

おまけ(余談)

 今、現存の人類が宇宙へ送った宇宙機の中で最も遠くへ行っているのはボイジャー1号(1977年打上げ)ですが、ほんの少し前まではパイオニア10号(1972年打上げ)でした。パイオニア10号は、恒星アルデバラン(牡牛座)の方向へ移動を続けていますが、もしアルデバランに到着するとしても約200万年かかると予測されています。

パイオニア10号

 ところで、このパイオニア10号に人類のメッセージが載せられているのはご存じでしょうか?
 この写真がそうです。

パイオニア10号のメッセージ

 このプレート(金属板)の搭載有無については、危機管理上の論争があります。詳しくは下記をご覧ください。皆様はどう思われますか?

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%82%A2%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9

虎野吉彦
執筆者
元顧問虎野吉彦